銀色の猫
つめたい風にまぎれて近付く



ぼくのキャラメルを知らないか?


怯えた少女は首をふる




そうか それならせめて首飾りを。




泣き顔の少女が差し出すと
それは千切れて散らばった。
真珠を追って走って行って

青い服の男の子にきく




あのこのなみだをしらないか?




小さな彼は首をふる

そうか それならせめて、歌が欲しい。



小さな瓶に詰めてもらうと
くわえて猫は走り出す

すまない これしか無かったんだ。




閉じた瞼に中身をあけて
白い頬に顔を寄せる



何度だって君のために。







ピアノの音と猫は一緒に
朝の冷たい空気を走る





あのひとの瞳を、知らないか?



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